有名な日本文学を3作選んで、あらすじを要約してみました。


こころ(夏目漱石)


物語は学生だった「私」と「先生」が鎌倉の海で出会うところから始まる。私は先生に惹かれ、東京に戻ってからも交流を続ける。先生はいろいろな教訓を私に与えてくれる。しかし先生は時折何かに苦しんでいる様子を見せることがあり、私は疑問に思う。その後、帰省中の私に、自殺した先生からの遺書が届く。遺書には、かつて友人を裏切り、自殺に追いやったことで、先生がずっと苦しんでいたことが綴られていた。




舞姫(森鴎外)



大学卒業後官僚となった豊太郎は、ベルリンに行き、若い踊り子エリスと出会い交際が始まる。しかし同僚がそれを上司に報告し、国費で留学している身で外国人と恋愛をするのは不適切だとして豊太郎は解雇されてしまう。生活に困った豊太郎はエリスのもとに身を置くが、友人が通信員の仕事を紹介してくれる。その後、ベルリンに来た大臣の通訳をして信頼を得るが、大臣から日本に帰ろうと誘われて承諾してしまう。そのことを知ったエリスは発狂し、精神分裂症になってしまうが、豊太郎はエリスと胎児を残し日本に帰る道を選ぶ。



銀河鉄道の夜(宮沢賢治)




町外れの黒い丘の上で星空を見上げていたジョバンニは夢を見る。銀河鉄道に乗って宇宙と岩手の自然が融合したような不思議な世界を旅している夢だ。列車には友人のカムパネルラも乗っていて「ザネリはもう帰ったよ。お父さんが迎えに来たんだ。」とか「おっかさんはぼくをゆるして下さるだろうか。」などと意味不明のことを言う。不思議な旅を終えて眠りから覚めたジョバンニは現実世界でカムパネルラが川に落ちたいじめっ子のザネリを救って行方不明になっていたことを知る。