バブルの発生と崩壊。

その原因となった出来事や、結果として生じた事態を時系列でまとめてみました。

 

1985922日 プラザ合意

当時、日本製品が売れすぎてアメリカの輸出が伸びず貿易赤字が拡大していた。

アメリカの経済不調は世界経済に影響するため5カ国(米英独仏日)が協力してドル安を進めることに合意。



ニューヨーク・プラザホテル


 

1985924 大蔵省が大規模に円買い、ドル売り

1ドル240円から翌年1月には200円まで下がる。

輸出産業は打撃を受けるが、輸入品が安く購入できるようになる。

 

1986年―1987 日本銀行が公定歩合を2.5%まで引き下げる

輸出産業の打撃によって生じた不況対策として公定歩合(日本銀行が民間に貸し出す金利)を引き下げた。

そうすれば民間銀行も金利を安くするので、企業が資金を借りやすくなるからだ。

借りやすくなった資金は、上昇を続けると誰もが信じた土地や株の購入に向かう。

地価も株価も上昇を続けたので、土地や株を買って売るだけでどんどんお金がもうかる「バブリー」な時代が到来。


19871019日 アメリカで株価急落(ブラックマンデー)

この頃には日本銀行は公定歩合をそろそろ引き上げたかったが、このタイミングで上げるとアメリカからの資金が流入し、アメリカの景気に悪影響が出ると考え、公定歩合を低金利のままにする。

ドイツはアメリカに遠慮せず金利を上げたのでバブルは起きなかったが、日本は金利を上げなかったのでバブルはさらに大きくなっていく。

 

198912月 株価が38,915円の最高値

 

19903月 大蔵省が不動産融資の総量規制に踏み切る

銀行が不動産向けに貸し出す金額を制限する。


1990年4月 株価が28,002円まで下落

 

19908月 公定歩合を6%に引き上げ895月から5回に渡って引き上げ)


19921月 「地価税」導入。「固定資産税」引き上げ

土地を買う人が少なくなり、土地の値段が下がる。

損失を穴埋めするため株を売って現金を得ようとするため株価も下がる。

土地を担保にお金を借りていた不動産業者は経営が行き詰まり倒産。

銀行は貸したお金が返してもらえず「不良債権」が増大する。

 

1997113日 三洋証券破綻


19971117日 北海道拓殖銀行破綻


19971124日 山一證券自主廃業


バブル崩壊で日本の失われた資産は、土地・株だけで約1,400兆円とされている。

バブル崩壊後の株最安値は2008年10月28日の6,994円90銭。