福島第一原発事故から10年。

現在の原発稼働状況や汚染水の処理問題などについて調べてみました。


日本の原発数

17カ所54基で合計出力48847MW。

2021年5月現在7基が稼働。

 

福島第一原発で何が起きたか

映画「Fukushima50」を見るとよくわかるが、主に以下の事態が発生した。


まず地震で原子炉が自動停止、外部電源が喪失。

その後、津波で非常電源が喪失し冷却機能が停止。


1号機・・メルトダウン。ベント成功。水素爆発で建屋が大破。

2号機・・メルトダウン。ベント失敗。1号機の爆風で建屋に穴が開き水素が放出されたので爆発はしなかった。

3号機・・メルトダウン。ベント成功。水素爆発で建屋が大破。

4号機・・水素爆発で建屋損傷(映像は残っていない)




メルトダウンとは・・・原子炉中の制御棒やステンレススチール製の支持構造物等が核燃料の過熱により融解する


ベントとは・・・格納容器内の圧力を下げるため蒸気を外に逃がす操作。放射性物質は放出されるので最悪の事態を避けるためのやむを得ない措置



汚染水の処理問題

原発排水にはトリチウムという放射性物質が含まれている。

排水するにあたりその濃度は国の基準の40分の1に薄められる。

これはWHOが定める飲料水規準の約7分の1に相当する。

しかし他にもヨウ素129、セシウム135、セシウム137など12種の物質の除去が必要。

それらの物質もさらに再処理してから放出する。



原発事故がなかった場合の汚染水の量は?
2011年3月11日以前の1年間の、福島第一原発から発生した汚染水は約100トン。
事故後に発生した汚染水の量は約137万トンで桁違い。


福島原発の廃炉作業

2050年ごろに完了する目標。

核燃料廃棄物が安全になるまでには10万年を要する。

 


放射線の危険について

人間一人一年間で2.4mSv(シーベルト)の自然放射線を宇宙、地表、食物から受けている。

100mSv以上で人体に健康被害が生じる。

放射線はDNAの損傷を引き起こす。自己修復できない場合異常細胞が増える。