スマホでSNSをチェックしたり、テレビを見たり、ラジオを聞いたりそれらの裏で働いている「電波」は今や私たちの生活に欠かせない存在になっています。今回は私たちが普段何気なく使っている電波について、その仕組みを分かりやすく解説していきます。電波の仕組みを知ると、私たちの生活がいかに電波に支えられているかをさらに実感できるはずです。


電波とは何か

電波とは電界と磁界が相互に作用し合って、波のように空間を伝わっていくエネルギーのことです。電流が変化するとその周囲の磁場も変化し、変化する磁場はさらに電場を誘導し、誘導された電場は再び磁場を誘導する、というように電場と磁場が互いに生み出し合いながら空間を伝わっていきます。雷などのように電波は自然界にも存在しますが、アンテナなどを用いて人工的に電波を作り出すこともできます。アンテナは電流の向きをプラスからマイナス、マイナスからプラスへと交互に変化させることで効果的に電波を発生できます。


 

情報をどうやって電波で送るのか

音や画像などの情報はすべて0と1で構成される電気信号に変換することができます。その電気信号を表現できるような波の形になるよう電流で調節して電波を送ることにより情報を送ることができるのです。たとえば1人の人が長いロープの端を持ち、もう一人が反対側の端を持っているとします。ロープがピンと張った状態で片方の人がロープの端を大きく上下させるとその波が相手に伝わります。1回だけの波は「1」,2回連続の波は「0」を指すといった具合に決めておけば1と0の組み合わせを使った様々な情報を送ることができることに例えられます。