フランス文学の名作を短くまとめてみました。

 

レ・ミゼラブル (ビクトル・ユゴー作)




邦題は「ああ無情」。一本のパンを盗んだために19年間も牢獄で生活することになってしまったジャン・バルジャンの話。主な登場人物はバルジャンを執拗に追うジャベル警部、バルジャンに引き取られ愛を注がれるコゼットとその恋人マリユス。心温まるエピソードの一つは服役を終えた後のバルジャンを親切に迎えてくれた司教の話。バルジャンは司教から銀食器を盗んでしまうが、司教は彼を捕まえに来た憲兵に「食器は私が与えた」と言って彼を放免する。このような経験が人間不信と憎悪の塊であったバルジャンの心に大きな影響を与えていく。



ペスト (カミュ作)




1940年代アルジェリアのオランでペストが流行し街はロックダウンされる。献身的に治療を行う主人公の医師リウー、志願者の保険隊を組織するタルー、脱走を試みるが後にリウーたちを手伝うことになるランベール、ペストを神の意向として受け入れる司祭パヌルーなどのそれぞれの考え方や生き様が描かれる。



星の王子さま (サンテグジュペリ作)



サハラ砂漠に不時着した「ぼく」は家ほどの大きさしかない星から来たという王子に出会う。「ぼく」は飛行機を修理しながら王子が旅で経験したいろいろな話を聞く。王様が一人で住んでいる星、大物気どりの男が一人で住んでいる星、酒びたりの男が一人で住む星、実業家の星、点灯人が一人住んでいる星、地理学者のおじいさんが一人で住んでいる星での話、そして地球で出会った蛇やキツネの話。ぼくと王子はやがてかけがえのない存在になっていくが王子はある決意をする。